日記

2021-09-18 12:00:00

素人店主の開店奮闘記

商売は初めてでしたので、開業にあたり多くの失敗をしました。

数回に分けて、開店に至るまでの経験談を語ろうと思います。

多少なりともご参考になれば幸いです。

第1回は古物商許可について。

 

この事業を始めるのに不可欠なのが古物商許可の取得です。

未経験のことであり、確実に取得したかったため、

当初は専門の法律事務所に代理申請依頼する考えでした。

インターネットで何社かを調べたところ、16,000~20,000円の

手数料で警察との折衝もしていただける様子です。

この内1社が期間限定で6,980円という金額で請け負うとの

ネット広告を見つけ、さっそく申込手続きを開始。

ところが、クレジットカードを登録して最後の確認ページに

至ったとき、実際の請求額が16,000円+消費税であることに気づき、

即座に中止しました。

改めてネット広告の怖さを認識した出来事でした。

 

この詐欺的な広告に気分を害したため、ダメもとで自力で

申請する決心をしました。

ネット上の多くの法律事務所が申請に必要な書類を

解説していますが、多くは正しくありません。

というか、情報が古いのです。

2021年現在、東京都公安委員会の場合、下記の書類が必要です。

注)1店舗のみの個人許可申請に必要な書類です。

①~③の書式は警視庁HPの古物商届出様式等一覧より

ダウンロードでき、記入見本はネット検索で容易に見つかります。

 

【必要書類】

① 許可申請書

② 直近5年の略歴書(申請者と営業所管理者のものが必要)

  ※私の場合は申請者=営業所管理者なので1通のみ。

   直前まで会社員だったので、職歴(会社名と所属部署)と

   退職だけの2項目で済みました。

③ 本人と営業所管理者の誓約書

  ※上述同様、私の場合は1通のみ。

  誓約書は警視庁の定型書式の内容をしっかりと読んだ上で、

  日付、住所、自筆署名をするだけなのでいたって簡単です。

  住所は住民票の記載と一致させると良いと思います。 

④ 本籍が示された住民票の写し

⑤ 身分証明書(本籍地の市区町村で申請)

  私の場合、本籍地と居住地が別の市なのですが、

  幸いどちらの出張所も徒歩5分圏内でしたので

  ④、⑤共に簡単に取得できました。

⑥ URLの使用権限があることを証明する資料

  これはホームページやネットショップを既にお持ちの場合で、

  なければ必要ありません。

  新たに開設する場合は、開設後2週間以内に改めて申請すれば

  問題ありません。

 

必要書類はこれだけです。

法律事務所によっては、「店舗のテナント契約書」が必要とか、

「登記されていないことの証明書」が必要だとか、

昔の条件をそのまま記載していますが、一切不要です。

書類への記入はネット上の見本を参考にして、

1時間程度で終えることができました。

 

【費用】支払った実際の金額

警察署への申請費用: 19,000円

住民票写し取得:   200円

身分証明書取得:   300円

合計:        19,500円

※代行業者に頼む場合は、上記費用の他に手数料(16,000円~)が

 発生し、加えて、交通費その他必要経費を別途請求されるなど

 質の悪い業者もある、とネットレビューにありますのでご注意を。

 

【許可取得まで】

必要書類が整ったら、所轄警察の生活安全課に面会の予約をします。

緊急事態宣言下でしたので、しばらくは相手にしてもらえないと

思いきや、電話を入れた当日の午後4時に会っていただける

ことになりました。

所轄警察はとても親切で、警察で申請に要した時間は、

申請費用の支払いを含めて15分弱でした。

許可が下りるまで通常は40日、ただし緊急事態宣言下なので

2か月近くかかる可能性もあると説明を受けましたが……

実際は32日目に許可証をいただくことができました。

正直なところ、警察署に出向くのは気が重かったのですが、

これほど親切丁寧に対応してもらえるのか、と感動したほどです。

改めて庶民の味方なのだと認識しました。

ちなみに、申請から許可が下りるまでの間、警察からの

お問い合わせは一切ありませんでした。

 

所轄警察の体質により一概には言えないでしょうが、

古物商の欠格事由に該当しない限り、自力で進めても

不安に感じる必要はないように思います。

良い社会経験になるでしょうし。

 

本日の経験談はここまでです。

次回はいつになることやらとは思いますが、

HP開設までの苦労を語りたいと考えております。