日記
素人店主の開店奮闘記
商売は初めてでしたので、開業にあたり多くの失敗をしました。
数回に分けて、開店に至るまでの経験談を語ろうと思います。
多少なりともご参考になれば幸いです。
第1回は古物商許可について。
この事業を始めるのに不可欠なのが古物商許可の取得です。
未経験のことであり、確実に取得したかったため、
当初は専門の法律事務所に代理申請依頼する考えでした。
インターネットで何社かを調べたところ、16,000~20,000円の
手数料で警察との折衝もしていただける様子です。
この内1社が期間限定で6,980円という金額で請け負うとの
ネット広告を見つけ、さっそく申込手続きを開始。
ところが、クレジットカードを登録して最後の確認ページに
至ったとき、実際の請求額が16,000円+消費税であることに気づき、
即座に中止しました。
改めてネット広告の怖さを認識した出来事でした。
この詐欺的な広告に気分を害したため、ダメもとで自力で
申請する決心をしました。
ネット上の多くの法律事務所が申請に必要な書類を
解説していますが、多くは正しくありません。
というか、情報が古いのです。
2021年現在、東京都公安委員会の場合、下記の書類が必要です。
注)1店舗のみの個人許可申請に必要な書類です。
①~③の書式は警視庁HPの古物商届出様式等一覧より
ダウンロードでき、記入見本はネット検索で容易に見つかります。
【必要書類】
① 許可申請書
② 直近5年の略歴書(申請者と営業所管理者のものが必要)
※私の場合は申請者=営業所管理者なので1通のみ。
直前まで会社員だったので、職歴(会社名と所属部署)と
退職だけの2項目で済みました。
③ 本人と営業所管理者の誓約書
※上述同様、私の場合は1通のみ。
誓約書は警視庁の定型書式の内容をしっかりと読んだ上で、
日付、住所、自筆署名をするだけなのでいたって簡単です。
住所は住民票の記載と一致させると良いと思います。
④ 本籍が示された住民票の写し
⑤ 身分証明書(本籍地の市区町村で申請)
私の場合、本籍地と居住地が別の市なのですが、
幸いどちらの出張所も徒歩5分圏内でしたので
④、⑤共に簡単に取得できました。
⑥ URLの使用権限があることを証明する資料
これはホームページやネットショップを既にお持ちの場合で、
なければ必要ありません。
新たに開設する場合は、開設後2週間以内に改めて申請すれば
問題ありません。
必要書類はこれだけです。
法律事務所によっては、「店舗のテナント契約書」が必要とか、
「登記されていないことの証明書」が必要だとか、
昔の条件をそのまま記載していますが、一切不要です。
書類への記入はネット上の見本を参考にして、
1時間程度で終えることができました。
【費用】支払った実際の金額
警察署への申請費用: 19,000円
住民票写し取得: 200円
身分証明書取得: 300円
合計: 19,500円
※代行業者に頼む場合は、上記費用の他に手数料(16,000円~)が
発生し、加えて、交通費その他必要経費を別途請求されるなど
質の悪い業者もある、とネットレビューにありますのでご注意を。
【許可取得まで】
必要書類が整ったら、所轄警察の生活安全課に面会の予約をします。
緊急事態宣言下でしたので、しばらくは相手にしてもらえないと
思いきや、電話を入れた当日の午後4時に会っていただける
ことになりました。
所轄警察はとても親切で、警察で申請に要した時間は、
申請費用の支払いを含めて15分弱でした。
許可が下りるまで通常は40日、ただし緊急事態宣言下なので
2か月近くかかる可能性もあると説明を受けましたが……
実際は32日目に許可証をいただくことができました。
正直なところ、警察署に出向くのは気が重かったのですが、
これほど親切丁寧に対応してもらえるのか、と感動したほどです。
改めて庶民の味方なのだと認識しました。
ちなみに、申請から許可が下りるまでの間、警察からの
お問い合わせは一切ありませんでした。
所轄警察の体質により一概には言えないでしょうが、
古物商の欠格事由に該当しない限り、自力で進めても
不安に感じる必要はないように思います。
良い社会経験になるでしょうし。
本日の経験談はここまでです。
次回はいつになることやらとは思いますが、
HP開設までの苦労を語りたいと考えております。