日記

2024-01-03 19:39:00

本年もよろしくお願い致します

明けましておめでとうございます。

新年の皆様のご健康とご多幸をお祈り申し上げます。

 

本日は前回書きました玩具の保管環境についての経験談を少々。

現在3か所に倉庫を保有しています。

A: 専用倉庫=空気の流通と温・湿度変化をできる限り抑えることを

  意識して専門家に設計してもらった戸建て倉庫(22年間利用)

B: 軽量鉄骨造りの戸建て住宅の一室(28年間利用)

C: 木造アパートの一室(8年間利用)

 

また、以前に上記倉庫とは別に3か所の倉庫を利用した経験があります。

D: 常時空調で温湿度管理された商業貨物用倉庫(7年間利用)

E: 入口が鉄製シャッター製のプレハブ工法倉庫(5年間利用)

F: 野ざらしのコンテナ倉庫(9年間利用)

 

参考までに費用面は、

A: 建築費用として約700万円

B: 自宅なので費用算出除外

C: 数万円/月

D: 無償貸与

E: 24,000円/月

F: 13,000円/月

上記に加えて、固定資産税や損害保険料、更には防湿・防カビ剤も

決してバカにならない金額になることを忠告させていただきます。

 

1995年以降、コレクションの全てはダンボールに入れて保管。

更に箱モノの大半はOPP袋でラッピングしてあり、特に大切な物を

入れたダンボールは防湿・防カビ剤を定期的に入れ替えています。

 

真っ先に申し上げたいのは、大切なコレクションを保管する場所として

EとFは避けるべき、ということです。

温湿度の影響が半端ではありません。

特に絶対にお勧めできないのはF。

全てはダンボールに密封されていたにも拘わらず、Fの紙物パッケージ

(箱やフィギュアの台紙)はカビだらけ、Eもかなりのカビが

発生していました。

紙物に発生したカビは落とせても紙表面のシミと臭いは落とせません。

この状態になると価値的に半減以下になるだけでなく、健康に害を及ぼす

可能性もあり、何よりも持っていたくなくなるのではないでしょうか。

CはE、Fのようなカビ発生には至っておりませんが、紙物の表面が

8年間でべたつき始めている印象で、あまりお勧めできません。

いずれにしても高湿環境はできるだけ避けることが望ましいと思います。

またブリスターは、UV(太陽光や蛍光灯)直射は論外ですが、

高湿でも茶色く変色する傾向があります。

※ブリスターの材質により、高湿度環境でも変色しないものもあります

 

経験的に申し上げたいことは、(よほど経済的に裕福でない限り)

玩具の保管は自宅内にとどめておくのが賢明だという点です。

自宅でも一戸建てよりマンションの方が更に良さそう。

家庭不和の原因になりかねませんが・・・

加えて、外部倉庫を借り始めてしまうと、経済的な余裕がある限り

物が無尽蔵に増え続けてしまい、最終的に処分に困ることになります。

(私自身が最大級の後悔をしていること)

 

毎度のことながら支離滅裂な内容になっておりますが、最後に

保管経験上、最もショックだったことを書き加えておきます。

対象はビンテージ(1977~1985年)のスターウォーズ

スモールフィギュア。

(ご存知でない方には何の話やら、という内容ですがご容赦を)

1989年時点で大量に保有していた上記フィギュアの内、

1軍の商品360種ほどを半永久保存用としてスターケースに収納し

さらにダンボールに密封して保管し始めました。

保管環境も最も良いと考えられる場所にしておりました。

尚、個人的に1軍の条件は未開封、アンパンチ、値札痕なし、

ブリスター凹みほぼなし、としています。

ところが忘れもしない2010年、20年ぶりに状態を詳細に確認した所

下記のフィギュアのブリスターが損壊していました。

角が自然と割れて崩れ落ちていたのです(泣)

(この20年の間、3~4年ごとに防湿・防カビ剤は入れ替えましたが

商品を1点1点細かくチェックしていません)

【角が決壊していたもの】

ESBカード: IG-88、Ugnaught、AT-AT Driver

POTFカード: Anakin、EV9D9、Vader

【角にクラック(割れ)が入っていたもの】

ESBカード: Lando、Bespin Security Black

ROTJカード: FX-7、Leia Bespin

POTFカード: Paploo

特にショックだったのは申すまでもなくAnakinです。

現在の市場価格はとんでもない金額ですが、上述の

ブリスター破損商品は市場価格の約三分の一で売りさばくのが

精一杯でした。

対して2軍の連中(フック穴が抜けているなど、パッケージに

何らかの欠陥がある商品)は同じ倉庫でスターケースに入れずに

ダンボールに密封保管していたのですが、総数約300の内、

ブリスターが割れていたものは皆無でした。

ただし、ブリスターが自然剥離してしまったフィギュアが

2点あったと記憶しています。

スターケース内のブリスターにダメージが生じた原因は

分かりません。

物理的な衝撃があったとは考えられないので、

フィギュアの可塑剤流出による化学変化なのか、

ケースに収める前の保管条件の差、あるいは

ブリスターそのものの材質差か・・・

この辺りになると榊マリコさんに登場いただくほか

ないように思います。

経験則として密閉状態はリスクがある気がしており

以後ケース使用は継続していますが(防湿・防塵

効果はあるので)2~3年に1回は全てのケースを開封して

風通しをするように心掛けています。

その後10年強、更なるブリスターの破損はありません。

 

補足しますとアクリルケースも同様なことが起こるようで、

米国の友人ディーラーや当店のお客様から、鑑定付未開封

フィギュアのブリスターが自然に割れてしまう現象が

度々見受けられるとのお話を伺いました。

 

またダラダラとたわいもないことを書き連ねてしまいました。

いずれにしても、将来所有物元手で開業しようとしている方は

ともかくとして、コレクションの品質状態に気を使いすぎると

むなしい人生になりかねませんので、そこそこに。

正直なところ、自分自身いつになったら商品品質を意識する

今の状況から抜け出せるのか、不安でなりません。

好きな玩具をいじって楽しむ、それが一番幸せなことでは

ないでしょうか。